経済対策・2次補正予算に向けた意見書
5月14日「経済対策・2次補正予算に向けた意見書」を自民党政務調査会・関係部会やPTに提出しました。提出後、以前からの取り組みにより実現したものもありますが、内容は以下です。
- 「真水100兆円」の枠を設けた、2次補正予算の編成を求める。
- 消費税減税及び停止の検討。
- 「持続化給付金」の大幅拡充
・全国・全業種の事業者、新規開業者に対しても対象とすることとし、給付要件の緩和、給付額の増額、複数回の給付を行い、固定費を含む事業費全般を支援すること。粗利100%補償。
・現在、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止する為に、多くの宗教法人において、法事や法要、祭祀、礼拝など、自粛要請の対象となり、中止や縮小を余儀なくされている。これによって、多くの宗教法人は、収入が例年の同時期と比べ、70%〜90%、地方の宗教法人では、それ以上の減少等なっている。特に、中小規模の神社仏閣、教会等は、家族のみで支えている法人が非常に多く、経済的困窮に陥り、運営そのものに、支障をきたす状況。このままでは、宗教文化を形成し、死者を弔い、お祭りや縁日などを通して、地域コミュニティーを担ってきた、神社仏閣、教会等が、地域から消滅してしまう事態も起こりうる。
しかしながら、今般の「持続化給付金」について、本来、法人税法別表第二に「公益法人等」として、定められている宗教法人は、「NPO法人や公益法人等特例」に含まれず、除外された。宗教法人は、法律に基づく公益法人であり、その活動は、信教の自由の擁護、宗教文化の振興、心豊かな社会の形成を担うとともに、地域コミュニティーの維持の為に、重要な役割を果たしており、国民生活に欠かせないものとなっている。つきましては、「持続化給付金」の給付対象に加えるべき。もしくは、宗教法人を対象に新たな給付金を別途創設するなど、支援する為の措置を強く要望する。 - 中小企業に対する政府保証による資本注入
地域経済の要である中小企業の経営体力を維持するため、既存ファンドや永久劣後債を活用し、政府保証による資本注入を行うこと。 - 地方公共団体への臨時交付金等の大型追加給付
・多様な地域性や国民ニーズに柔軟かつ積極的に対応できるように、幅広い使途が可能な地方創生臨時交付金を追加交付すること。
・PCR検査センターの拡充、軽症者等の宿泊施借り上げ、医療従事者への危険手当等、地域の医療機関への支援等を積極的に実施できるようにするため、感染症予防事業費等負担金及び、感染症緊急包括支援交付金等、国の感染症対策費を拡充し、地方公共団体に追加給付すること。 - 「特別定額給付金」の複数回追加給付
困窮の原因は多様であり、特定の課題に的を絞った給付金では救いきれないことから、広く現金を行き渡すことのできる「特別定額給付金」を複数回追加給付すること。 - 「高等教育就学支援制度の拡充」
経済活動の自粛に伴い、保護者の失業や収入の減少、自らのアルバイトも休業となり、経済的に追い詰められ、2割の学生が退学を検討している。困難な中でも、夢や希望を持って、学生生活を送ることができるよう、「高等教育就学支援制度」を拡充、「学生支援緊急給付金」等の創設など、学費の減免、給付型奨学金を受けられるようにすること。 - 医療体制の強化支援
新型コロナウイルス感染症患者受け入れ病院への診療報酬の加算措置や新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金及び、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等、色々と対策を講じているが、到底足りないのが実情。医療スタッフの人的支援、マスクや防護服などの物的支援はもちろんのこと、更なる財政支援を求める。 - 医療従事者に対する支援の拡充
自らも感染の恐怖と闘いながら、一人でも多くの命を守るために、最前線で昼夜を問わず、懸命にご尽力頂いている医療従事者に対し、診療報酬上の加算措置が行われておりますが、危険手当等が医師・看護師等の医療従事者に分け隔てなく、一刻も早く届けること。
また、まだまだ長期化が予想される中、肉体的にも精神的にも負担が大きくなる医療従事者に対して、更なる財政支援を求める。 - 介護・福祉に関わる職員に対しての支援の拡充
介護や社会福祉は、対面的な支援が基本であるために、感染のリスクも高く、自分自身が感染し、重篤化・死亡リスクの高い利用者に感染させてしまうのではないかという不安の中、支援を要する人達を支えるという強い使命感のもと、今現在もギリギリのところで、懸命に仕事に従事されている。事業閉鎖に追い込まれたり、職員が退職を申し出ているところもあると聞いている。これらの問題が深刻化すれば、支援を必要とする障碍者や高齢者など、そのご家族にとっても、一層行き場がなくなる。事業所は、もちろんのこと、例えば、「特別手当」等、介護・福祉職員に対して、更なる財政支援を求める。 - ワクチン・治療薬の確立の財政支援
新型コロナウイルス感染症の一番の恐怖は、未だ、ワクチンや治療薬が確立していないということ。研究開発に更なる財政支援を講ずること。 - 唾液によるPCR検査
新型コロナウイルス感染拡大を防止するためには、PCR検査の拡充が必要。医療従事者の感染リスクが軽減されるであろう、唾液によるPCR検査に切り替えていくことを検討すること。 - 抗原検査・抗体検査の検査体制の強化
新型コロナウイルス感染の有無を短時間で判断できる「抗原検査」の体制強化。また、抗体ができている人では、再感染や他の人に感染させるリスクが低いと考えられ、抗体検査にも期待が寄せられている。抗原検査・抗体検査等、検査体制の強化を図ること。 - 雇用調整助成金の拡充
1万5,000円程の増額、申請の更なる簡素化、要件の緩和、申請手続きから支給までの期間も短縮できるように制度の見直しを図ること。
また、働く従業員の方々から、会社が雇用調整助成金を申請してくれない等、悲鳴とも言える声も届いており、真に雇用を守り、今倒れそうな方々をしっかりと助ける何らかの方策を検討すること。 - 妊産婦子供達への支援の拡充
感染者には、免疫力の弱い妊婦・乳児・幼児も含まれている。また、長引く自粛生活の中で、子供達も同様にストレスを感じている。不安を抱える妊産婦・子供達へ物心両面での支援の拡充を図ること。 - 配偶者暴力等の深刻化に対する相談体制の強化拡充
外出自粛や休業等、DV被害の深刻化や長期化が懸念されている。「DV相談プラス」の対応強化の拡充と実施期間の延長をすること。 - 警察における新型コロナウイルス対策の強化拡充
犯罪捜査活動や留置管理業務、各種警戒警備活動の現場における感染予防措置、感染症対応等に係る能力の強化を図ること。また、詐欺をはじめとする喫緊の治安課題への対策の推進、街の賑わいが戻った時における、治安体制の強化を図ること。 - 消費者相談体制の強化及び正確な情報発信
各施策を講じる中、給付金や申請手続き等を悪用した詐欺などによる消費者被害を防止するために、広く消費者に速やかに正確でわかりやすい情報を届けるとともに、詐欺等に巻き込まれやすい高齢者や若年層の見守り・相談体制の強化を図ること。 - ライブエンターテイメント業界への更なる支援の拡充
自粛要請により、活動の停止が長期化し、その存続が危ぶまれている状況。事業の維持や雇用の確保、イベント等の開催、伝統文化の存続等、支援の拡充を図ること。